ミニココ「フレンディ」開発手記

ココテーブルの誕生

「ココテーブル、便利だけど重いんだよな」

そんな声をTwitterでときどき拝見します。ごめんなさいって思います。(T△T)

本商品「ココテーブル」は、プレートフォートなどと同時期の、ND-COCO立ち上げ時からラインナップされている商品です。

当時のND-COCOは、いや、今もなんですけど、「ひっそりと届く人にだけ届けばいい」というようなコンセプトでやっておりまして。こんにちのように、広く受け入れてもらえるとは思っておりませんでした。(ありがたや

そしてこの「ココテーブル」、「大量部数持ち込みたいけど、どうやってレイアウトすべきか」という人に向けて作られています。

具体的に言うと、ココテーブルは300部~600部の持ち込みのサークルを想定しています。ジャンルにもよりますが、部数の関係上、おおよそ、お誕生日席の配置のイメージになります。

そしてこの、300部以上をさばこうと思うと、単純計算で1分に1部以上売っていかないといけないので、売り手側のアクションを減らしていかないといけないんです。見本誌を立てかけて、見てもらって、気に入ってもらえたら在庫から出す、そこでワントーク、みたいなことがやりにくいんです。

とすると、やっぱり平積みが最強で、新刊、既刊、合わせて50部以上は常に机に置いておきたいとなると、必要なのは、最低でも50部×4種を載せられる強度。

この強度をだせるものが、それまで100均のプラスチック什器だとなかなか無かったんです。もちろん自分で、木材などで棚を作ってもいいんですけど、立体物は搬入が面倒になる。

そこで(ほぼ自分の為に)設計したのがこのココテーブルです。

搬入しやすく、展開しやすく、強度がある。特に強度。展示中は均等に並べるけど、整理や設営時など、一点に100部を超える重さが集中する時間がある。この辺りをクリアすべく制作されました。

搬入について

大量部数の持ち込みは、宅配搬入だったり、車を使ったり、電車でもそれなりのカートを使用することになります。なので実は、「手荷物&リュックだけでココテーブルを持ち込む」という想定は、あまりなかったのです。

しかし、おかげさまでココテーブルは予想の数倍の販売数出させて頂いています。そしてだんだん上記のような「ココテーブルは重い」という意見をうかがうようになり、また同時に、ほんとに広く行き渡ることができたんだなぁと感慨もひとしおです。

でも、いつまでも喜んでいる訳にはいかず。何とかしたいなと思っておりまして。

それで、ある調査を目にしました。

搬入数の平均

引用元 コミックマーケット35周年 調査報告書 https://www.comiket.co.jp/info-a/C81/C81Ctlg35AnqReprot.pdf

2011年のものなので古いデータなんですけど。割合は大きく変化はないと仮定して。このデータだと、300以上の持ち込みは、3割、いいとこ4割以下ということになります。この時点で、ココテーブルの想定ターゲットは半分以下になります。

さらには、1000以上の持ち込みになると、おそらく、既刊は2~3種程度。偽壁、もしくはほぼ壁です。ここの層は、あまりスペースに工夫する必要は無いというか、一人では絶対さばききれないので、人海戦術で新刊をひたすら配布、待機列を解消していくというスタイルになると思うので、ここもココテーブルはお呼びでない。

となると、ココテーブルの本来想定していた客層というのは、かなりニッチ過ぎる、といか、1割未満程度ということになります。

さらに言えば、もっと「純粋にイベント本来の、参加することを楽しもう、1部でもいいから売れてくれたらうれしい」という層の人にとってはちょっとオーバースペックの可能性があり。

その方たちは、厚くて重いココテーブルを使ってくれていた、ということになります。

これはいけない。何とかせねば。

軽く、小さく、低く

(定規汚い。。。)

このように、もっと持ち込みやすく、もっとコンパクトに、というコンセプトのもと、この「フレンディ」は開発されています。「ミニココ」はもちろん「ミニココテーブル」の略です。また、自由度を高めるために、可変機能を搭載しました。

この可変機能、ただ、天板に穴をあければいいだけなんですけど、なんか結構失敗して、計算だけでは場所の位置を特定できなくて、最終的には現場でズラしてズラして結局合ったところの数字で特定する、という何度も試作を繰り返しています。バカは辛いです。

そして「フレンディ」は、「キリリ」や「スマイル」と比べると持ち込みは圧倒的に軽くなります。扱いやすさ=フレンドリーさの追求ということで、この商品名は「フレンディ」となりました。

友好的な・気さくな・親しみやすい

しかし、ただでさえプリオタのND-COCO。フレンディと言えば、2024年5月現在、絶賛放映中の「わんだふるぷりきゅあ!」が連想されてしまいます。

こういった商品名に堂々とキャラ名被りを使うのってどうしたものか……と躊躇しました。なので、ミニココ「フレンドリィ」にしようと思ったのですが、これも、モロに犬飼さんちの屋号です。でも、この開発理由にフレンドリーという意味ほどしっくりくるものはないのです。

さあ困った。

だって「自分が好きなキャラの名前」って、自分にとってはちょっと特別じゃないですか。この名前が使ってあると、自分はちょっと反応してしまいます。

たとえば、自分はちょっと昔のARIAという漫画に出てくるアリシアさんが好きなのですが、電車に乗ってると目にする「アリシア脱毛クリニック」の広告をみてなぜかちょっと嫌な気分になります。

このクリニックが「アリシア」をARIAから取った訳ではないと思いますが、偶然だろうと意図的だろうと、「あの人の名前を勝手に使わないで欲しい」、「脱毛とアリシアさんってなんかイメージ違うし」、ってなってしまいます。

といいつつ、反面、そもそもアリシアという名前そのものは、アリスだったりアーデルハイドだったり、さらにはアルテイシアもそうなのかしらというルーツを持つもののようで、アリシアがすべてARIAの水の妖精さんである!けしからん!というのもどうかって事は認識しております。

なので、そうやって、人やモノの、既存の名前を避けていくと、結局新しい造語を作らないといけない(というか、ND-COCOは結構そうやって商品名をネーミングしてますけど)ことになります。

さらには、ココテーブルは、「テーブル」が入ってるので、モノが連想しやすいですが「ミニココ」に至ってはもはや何なのか解りません。

なんなのか解らないんです。

……

……そうか、何かわからないなら、あんまり嫌悪感につながらないのでは?

むしろ「ミニココ」という語感も可愛いし。。。

という結論に至りました。

犬飼さん

そしてその犬飼さんですが(開き直ってんじゃないよ)、最初は、ワンダフルに比べてその優しそうなビジュアルが、え?どっちが主役?こむぎが?どっちが?フレンディ?ってちょっとなってましたが、

犬飼さん、多分、慈愛の人ですよね。

これは・・・まずい・・・刺さる・・・

しかし、カワムラブルー系譜好きの自分にとっては、ニャミーこそ待ちわびたビジュアルです。胸にリボン、格闘系、蹴り技組み立てのオーソドックススタイル。

これは……これは……

まてまて、いや待て、ニャミー、まだ解らないぞ、今日時点であまりしゃべってないぞ。それに、変身後のまゆがどう出るかもまだ未知数だぞ。

でもこのパターン、結局、犬飼さんがいてこそ成立するチームというか、ワンダフルが主砲、フレンディがかなめになる、ように感じます。

また、プリキュアだと人同士で描きづらい「愛情」というものを飼い主とペットで暗喩、暗喩どころかダイレクト喩できる名作の予感しかしないんんんnですよ。

おっとすみません、製品製作手記からちょっとズレました。

うーん、そうですね、プリキュアだと解りづらいという事でしたら、perfumeでいえば、かしゆか好きィィィー!!って入って、だんだんああ、のっちとの対比がかしゆかの魅力を引き出しているんだ、のっち爽やかだなぁ、てか結局あーちゃんよくね?あーちゃんじゃね?ああもうなんだよ!これ箱推しだよ!って例えれば解りやすいかと思います。

わかんないよ。

現場からは以上となります。